崇徳院が祀られている神社は二つあるのよ
小野篁や源高明のように流刑になっても生きて帰ってくる人もいるけど、流刑地で死んで祟り神になったとされる人は、菅原道真、崇徳院。
彼らは生きている人を怯えさせ、まさしく、「死せる孔明生ける仲達を走らす」ではないけれどね。でもこれは生きている人がどう捉えるか、どう思うかであろうと思う。そしてその「怒り」を鎮めるために彼らは祀られる。
死んでから祭り上げられたって、どうしようもないのだとご本人たちはそれこそお怒りになりそうなことだが。
京都であれば、菅原道真の北野天満宮。⇒北野天満宮でもみじ苑のお散歩
そして、崇徳院は縁切りで有名な安井金比羅宮に祀られている。
ここはそれなりに由緒正しく、兄の崇徳院を流した後白河法皇の命令により建立された光明院観勝寺の跡にある。
最近崇徳院はお気の毒だと思うのよ。
いや縁切りだ、いや縁結びだ、というのだけど。もうみんな働かせすぎじゃない?ほとんどブラックじゃないですか。(案外喜んで働いているのかもしれないけれど、)もう一つ崇徳院を祀る神社が京都にあるのはご存知ですかね?
それが白峯神宮。
こっちは蹴鞠の飛鳥井家の屋敷の跡だというので球技の神社になってるけど、崇徳院と(淳仁天皇。奈良時代の天皇だけど、やはり流された)が祀られてるのは。祀ったのは慶応年間(幕末)なので、京都ではそんなに古い神社ではないのだが。
同じエリアにあるわけではないので同日というわけにはいかなかったけれど、崇徳院をそんなに働かせるならば、どっちにも行ってあげようじゃないか。
安井金比羅宮
正確には私はこっちから入ったんじゃないけどね。出たんだ。
さて、これが!噂の!あの!
これね、一人では結構無理です。荷物あるじゃん?どうすんの?しかも姉さんのむっちりボディ、穴にハマりそうでした。なので入ってないの。
あと、これ、スマホなので書いてある文字は読めないと思うけど、結構ひどいことかいてあるからご注意を。
一応、上皇の冥福をお祈りしておきました。
メインのお祈りは「無事に家に帰れますように」なのでご利益はあった。
実はこっちの裏側から入りました。
御朱印:300円
場所は祇園の南。
すぐ近くに小野篁ゆかりの六道珍皇寺も近いんで、こちらが拝観できるなら、一緒にお参りしたいじゃないですか。え?なりませんか?
・http://www.yasui-konpiragu.or.jp/
白峯神宮
別の日に行った野宮神社はクヌギの皮を残したままの黒い鳥居だけど、ここの方がナチュラルな黒さ、ってそっか。こちらは皮をシャッシャと剥いてありますね。⇒嵐山:竹林の小径と野宮神社は、平日でもかなり混んでる
ここ、飛鳥井家(蹴鞠)の屋敷跡なので、色々、ボールみたいなのがあった。
でも、この飛鳥井家、飛鳥井雅経と言う人を祖にするのだけど、この人は蹴鞠ができただけではないです。和歌の達人。
「み吉野の 山の秋風 さ夜ふけて ふるさと寒く 衣うつなり」って参議雅経の名前で出てます。なお、この神社にこの人は祀られてないので、面白いなあって思う。
御利益なんて、やはり生きている人間が「どう捉えるか」だよね。
上皇の冥福と、私の旅の安全を祈りました。
場所は堀川今出川。
御朱印500円。大きいのよ、ここ。
おまけ 三条西洞院の御所
もちろん崇徳院だって、どこかに御所を構えるわけよ。それはどこなのか。
ホテルを出て、フラフラ歩いていたら、三条西洞院の御所のなかにあったらしい、「柳の水」に行き当たりました。
孫引き失敬。
「今鏡」に「新院(崇徳)永治元年十二月九日ぞ三条西ノ洞院へ渡らせ給う、太上天皇の尊号をたてまつらせ給」とある。
この日に安井金比羅宮にも行ったので、実質崇徳院デーって言って良いよね。
その後、背筋がゾゾっとする話があるんですが、それはまた別の話。⇒[恐怖!] 三条東洞院通りで鬼にあった [実話]