次に行けるなら、中国よりもヨーロッパの方が行きやすいのかなあと思いつつも、ほんと見てられないのが2022年-2023年のヨーロッパ。アメリカは会いたい人はいても、観光??な気分になってるわけよ。1000年前の建築物を見たい人だからさ。
アメリカもヨーロッパも、2020年から一気に航空需要が落ち込み、各社大幅に人員削減。それは空港もそうだったようで。2022年の夏に一気に需要が戻ったら、今度は手荷物のハンドリングができない。
あのSASがチャプター11とか、JALもANAも持ちこたえてくれたなあと思う。
労働環境の悪化でストをよくやるしね。それは労働者の権利だからするなとは申しますまい。
結果としていろんな悲鳴を見ることになって。後から言ってもどうしようもない。なんとでも言えるんだから。いわゆる中国語で言うところの「事後諸葛亮」だけど。そこから我々が学ぶことはいくつもある。
こういう時代に移動するなら、移動するのだからこそ、優先順位の高いチケットが大切だよ、と思ったわけです。あ、LCCは論外だから。
そして、小さいお子さんがいる場合の移動などは慎重になさった方がいいと思う(うちなんて、国内なのに両親は孫に会えてない)。
予約クラスって何?
実際のEチケットを。「予約クラス」は英語でBooking Class。これが一番多く見かけると思うの。

便名・クラス・座席ってあるじゃないですか。そのクラスがFUK-TPE-HKGが、Qと読むのね。このQの話です。
(バッグの20Kが強調されてるけど、それはこの写真を作ったのがこの記事のためだったからよ。⇒航空券Eチケットの預け荷物欄の2PCや20K・30Kって何のこと?)
他にはこれ。またエバーの同じルート、FUK-TPE-HKG。

機内客室:エコノミークラス、RBD: B
のBです。
このように予約クラスのことは、RBDと書くこともあります。これはReservation Booking Designator という意味で日本語だと「予約コード」。
言い方はいろいろある。
どういうことかというと、格安運賃、正規運賃とあるじゃないですか。
正規運賃だと15万円なのに、格安運賃だと3万円なんてこともある。ちゃんとお金を払ってくれたお客さんと、空気よりはマシな存在と、同列には扱わないのが航空業界です。
そりゃそうでしょ。値ほど物ほど。You get what you pay for.
トラブルのないときにはCAは同じ座席クラスの客は同列に扱います。
しかし、自責自由ではない海外旅行のトラブルでが一番起きやすいところは、搭乗の前段階。そう、スト・天候不順による欠航です。
CAじゃないんだよ、相手はグランドなんだよ。
ここも、2022年のように、エラーが起きやすいときには、エラーチェーンはある程度切ってしまえるわけです。「優先してもらいやすいチケット」を用意しろと言うこと。
上位の座席クラス、上位の予約クラスにしましょうということです。
簡単に、上位の予約クラスかどうかを調べる方法
上のQとかBとか。訳わかんないでしょ。
簡単に上位の予約クラスかどうかを調べる方法は、その会社のマイル加算率を見ればいいんです。
上にあげた2例は、エバーで、私はANAのマイルに加算します。ただし、他社のマイルに加算するときは、下をかなり切ることがあるので、エバーならエバーの会員を見るのをお勧めします。
これによると、YとBは100%。MとHとQが75%のマイル加算です。
なので上の2例だと1月のBの方が優先順位が高く、8月のQの方が優先順位が低いということがわかります。
帰りも、1月のフライトのBは帰りもB。8月のQの方は帰りはHでした。ほぼ同等ということ。
他にもVというのが連れ回し型のパッケージツアーがよく使うんだったかな。
私が妄想旅行でスカイスキャナーを叩いて、航空券情報を見るとき、個人旅行の一番安いチケットのエコノミークラスはSが多い印象。
なお、特典旅行の運賃はX。加算されませんし、一番優先順位が低い。そりゃそーだろ。
優先順位の高いチケットは、スト・天候不順に強い
ストや天候不順でキャンセルになったときに、座席を回してもらう順番は、座席のクラスのF/C/PY/Yの順番です。(ただし、様々な要因で順番抜かしをされることはあるでしょう。)
そして、上位の予約クラスであること。
次に、そもそも、座席は他社便含めて物理的に有限なので、本物の椅子取りゲームになるということ。
地獄の椅子取りゲーム
Fが4、Cが10、PYが30、Yが100とするよ。これは仮にの話。
満席だった便がキャンセルになって、一番早い便が全く同じ機材で飛ぶけど、Fがすでに4、Cがすでに8、PYはすでに25、Yがすでに80と埋まってた。他社便は経由便のみという設定でさ。これも仮の話。
この場合、一番最初に聞くのがFの人。Fの人4人には「次便のFは満席です。Cならあります。どうしますか?」と聞くわけ。で、Fのうち2人が、絶対Fで「一番早いFが2日後です」とか「関空までのFはないけど、成田までのFはあります。ただ、うちでは成田ー関空が取れなくて」ということでおっけーするとします。残りのFの2人は「とにかく早く帰りたい。Cでいい」と答えれば、Cです。
あーあ、次のCが満席になっちゃった。
こうすると、欠航便のCの10人には「次便のCは満席です。PYもしくはYならあります。どうしますか?」と聞かれます。実際にダウングレードの話をされたことがあります。香港で台風で欠航したときの話よ。関空便のCがなくて、Yは嫌だから羽田便のCに回してもらった。
このとき、Cの10人のうち、Cにこだわる人(姉さんや)が3人、とにかく早く帰りたい人が7人なら、PYは残り5席。残り2人はYに回ります。
PYの30人も、15人はPYにこだわり次の次や別ルートに乗って、15人は次の便のYで良いと言いました。次の便の、Yは20席しか空いてなかったから(PYの2人がYにきてるので)、欠航になったYの100人のうち、3席しか次の便に乗れません。
100人で3席の椅子取りゲームをどう戦うか、という地獄。
予約クラス
特に上級会員になってなくて、観光目的で遊んでて…と言う場合。
次の日体を休めるようにとってるけれど、帰国の翌々日からは仕事がある!と言うような人は、上位の座席を取るか、上位の予約クラスを取るべきなんです。
例えばの話、エバーの2例だけど、BとQの人がいて、他の条件が全く一緒ならBが優先されることでしょう。
上級会員のメリット
姉さんは修行は??と思うのもあるし、上級会員にはなってないんだけどね。
上級会員の威力はこういう地獄を早く抜けることにあります。
上のBとQのYの椅子取りゲームだけど、本来Bの方が優先されるでしょうけれど、Qが自社の最上級会員なら多分逆転されるんじゃないかな。
もしもプレエコの一番安いPのヒラ会員と、Qの最上級会員がYを競ってるならどうなんでしょうね。
姉さんにはわかんないわー。自分がPを持っててダウングレードを飲んでもQにひっくり返されたら悲しいと思うけどね…ただの客からはわかんないことです
他に優先されうる要素
海外出張が割にある会社だと、航空会社もしくは航空会社の子会社の旅行会社、もしくは旅行会社と契約を結んでいることがあります。丸投げしちゃうんですね。
ANAが行くところを網羅してるので、「うちは契約で、仕事ではANAしか乗らないので…」という人も知ってる。逆にJALメインっぽい会社さんもある。
そういう情報が乗っかってれば、そっちが優先されることはあるでしょう。乗る客本人ではなくて、その背後にあるお得意様の会社を見てるわけ。
もう一つは人数。飲食店でもそうよね。おひとりさまなら座席が離れようがうるさいことは言わないんだから。あいたところにぽこぽこ埋めていくことはあると思う。
パッケージツアーなら、分解するわけにはいかないけれど、うまくはめこめるならさっさとはめこんだりすることでしょう。だって、多分連れ回し型のパックツアーの客は、1人では対処できない人たちだから、これを分けたら仕事が増えるじゃん。
そして、運。今の所、エコノミークラスのS以下は一律に次の便には載せられないなあ、という場合でも、実はより上位の人が姉さんみたいな変な暇人でさ。経由便大好き人間で、持ち出し(経由便はサーチャージが低い航空会社でも、空港使用料や税金でけっこうかかることがある)なしでいっぱい経由できるなら、ブログネタにする!経由便が良い!やっほー。という可能性もあって。より現実的な問題だけど、最終目的地が福岡で仁川ー福岡便に乗り継げるなら東京や大阪を回って、成田ー羽田、関空ー伊丹の移動なしに便利に福岡に帰れることはある。そういうときに運よく次にカウンターに来たSを持ってる人に大阪直行便が回ってくる場合ってあるんじゃない?
もしもその優先する要素に「人種」「性別」が入るならば差別です。
例えばの話、キャンセルの時に紙で案内された内容が英語と日本語で違って、英語の客には一律にホテル代を出してるのに、日本語の客には一律にホテル代を出さないとか。これは差別だよね。
しかし表面上、座席の割り当ての優先順位が低いことが即座に差別とは決めつけにくい。物理的な制約もあるのだから、誰かがあぶれることはあるんです。
「パリで関空便が欠航になった。すぐ次の便を回してもらったのは白人の父親のいる家族や、男性ばかりのグループ。気がついたら残されたのは日本人母と子どものグループばかりだった」というような場合に。人種差別だ、女性差別だ、と飛びつくわけにはいかないんですよ。
実際に新たにもらったチケットを見ない限りは、その人が直行便をもらったか、経由便を飲んだか、到着空港が大阪ではなく東京で飲んだか、ダウングレードされてるかとか、わかんないでしょ。
座席がエコノミー、予約クラスが優先順位低めのSで、母と子の2人で小学校低学年の子どもと母を離すわけにはいかない年齢だとしたら。これも仮に、の話ですよ。
例えば白人の父親のいる3人家族が同じエコノミーで予約クラスがSだとしても、案外日本人母が上級会員かもしれないし。父親がたまたま白人なだけでさ。
座席が数字上に3つだけ空いてるんだけど、座席はバラバラだとしたら?物理的な椅子取りゲームだから。座席を取れた3人家族が連れているのがバラバラになっても構わない年齢の中学生のお子さんかもしれないし。
逆に、3人家族が連れているのが赤ちゃんなので、優先しないとならないと判断して、バシネットをつけられる座席を取ってる人を別の座席にしてでも優先したかも。
他にも、一人旅の人がもういなくて、母と子を乗せたら、別のグループに分かれてもらわないとならないのかもしれないなら、3人家族を乗せる方が効率がいいよね。
男性ばかりのグループはエコノミーだけど、社用かつ会社が契約してて予約クラスはフルフェアのYとか。意外に、一番早く目的地に到着できることが大切だと言って、経由便や到着地が別の便を飲んでるかもしれない。本当に次の直行便に乗ったか知ってるのかな?
他にも日本人母と子どもという属性だけど、子連れは大変だからと、奮発してプレエコを買ってたり、マイルが貯まってて割に早くに(経由便かもしれないけど)座席を確保してその場を離れてて、待たされている人の目には映らなかった、とか。
不安の中で待たされ、疲れてるところで、差別されたと感じるのは悲しいことだし、それがあの会社なら、有り得るよねって思うけど。
落ち着いてたら想像できたかもしれない、その場にいる客からは見えにくいこと、気づきにくいことはある。
というのが姉さんの感想。
定時運行率なら、日系を選ぶがいいよ
この荒れた時代においても、日系航空会社の定時運行率(The On-time Performance )は本当に高いです。感謝感謝。航空会社のみならず、その航空会社がメインで使う空港のおかげでもあると思う。
定時運行レポートでおおまかな傾向を掴む
いくつか定時運行レポートがあるけど、Ciriumという会社のものを見つけたので、これを使って見てみます。あら?SQは?KALは?CXは?など名前が出てない会社が結構あるけど、おおまかな傾向はつかめます。
Ciriumの2021年版で見てみましょ。
2021年は、定時運行率が高いのは、とにかくアジア。アジア太平洋地域の足を引っ張るのがオセアニアのニュージーランド航空とカンタス。低いのはとにかくヨーロッパ。南米の方がマシ。北米はアメリカではなくてカナダが大混乱(意外だった)。「英語圏」がとにかく悪い。
トップはANA。次がJAL。90%以上を確保してるんだもの。
アジアでは他にはタイ航空がいいのだけど、SQ・CXあたりが入ってないのでよくわかんないです。
米系は微妙だけど、デルタが80%切ってなくて大健闘。平均値を押し下げてるのは、エアカナダが40%を切ってて、足を引っ張ってる。多分トロントかバンクーバーか、どっちかもしくはどっちともが混乱してるんでしょう。そういえば、カナダに行った人に荷物を送ってやりたいんだけど、カナダとオーストラリアはEMSが止まってた。
欧州は、なんとイベリアが80%を切ってなくて、大健闘。しかしかろうじて60%を切らなかったKLMだの、10番目までしか出してないからなのかもしれないけど出てこないルフトハンザにBA…みたいな感じで、とにかく欧州が混乱してるのが数字上からもわかります。マドリード空港よりも、LHR、CDG、FRAあたりがひどく、AMSやCPH、HELはまだ健闘してるという感じ。
イギリスに行った人にEMSを送ったのだけど、日本の空港を出て、イギリスの空港に入るのに六日間かかってるからね。向こうでスタックしてたんでしょう。
中東系はアフリカ系と一緒になってるけれど、以外にエチオピア航空が健闘してて、アフリカの雄だなとか、イメージとは違ってカタールは案外遅延してるんだ…と言う感じ。それでも、エミレーツの83%、カタールの71%と、欧州やカナダとは次元が違います。
Ciriumの定時運行レポートは、PDFでダウンロード可能です。英語だけど。
https://www.cirium.com/jp/on-time-performance/
ご参考までに。
定時運行レポートを見て、どう考えるのか(妄想旅行)
ここからは妄想だから。
どこだろうが、欧州域内・北米域内フライトなしの、往復日系直行便だけなら、一番安いチケットで、予約クラスはそんなに考えなくてもいいんじゃないの?というのが、姉さんの感想です。
アジア便もLCCじゃないならあんまり気にしなくてよさそう。
日本と欧米の間に域内便も必要なら。
欧州なら発想を変えて、最寄りの国際空港から中東や東南アジアへ回れないか考えた方がまだマシかも。
カナダからは米系でアメリカに脱出することを考えるね。
アメリカならJFKの方がロスよりマシそう。
ほぼ同時にアメリカの東海岸と西海岸にEMSを送ったトラッキング結果なんだけど、西海岸よりは東海岸の方が早く空港と税関を抜けるの。これは以前からそうだと聞いてたんだけどね。西海岸の方が混乱してるのかも。最寄りの国際空港から米系直行便に乗れるのではない限りは、東海岸周り、つまりJFKに出てJALかANAに乗るのがいいかも。と妄想してる。
そして時間的・金銭的な余裕がない人こそ、座席クラスを上位に、予約クラスを上位にすべきなんだなと思いました。
こちらも合わせて参考にしてみて。
予約にあたって。
乗るときにあたって。
海外旅行保険はかけるよね?クレジットカード付帯ですませるつもりなら、どうなってるか確認しよう。
そのほかには、各空港で使えるSIMは必須。
アジア 14ヶ国利用可能 プリペイドSIMカード 3GB 8日間 4G/3G 韓国 台湾 香港 シンガポール マカオ マレー…