ずっと華山を見に行くか、終南山側に行くか迷ってたのね。

結局華山を「見に」行こうと思って高鉄に乗りました。↑の写真が出るところで、何があったか察してほしい。
元々の計画は、ケーブルカーに乗ることでもなく、山影を見れば十分だったのよ。
この日の候補の中には漢中もあったけれど、今回はまずは西安市内と近郊かなあ…と思ってねえ。うーん、こうしてみると、漢中に出て諸葛亮〜劉邦〜張良〜蕭何〜の方が良かったような気がしてきた。
終南山……空気が汚いと厳しいよなあと思って
西安の南、終南山側には、陝西考古博物館と、興教寺(兴教寺 xìng jiào sì)があります。この間もキロ単位で離れててねえ。バス使ってもかなり歩くことになります。
興教寺とは、高宗(則天武后の夫だよ)時代、玄奘の遺骨を葬るために建てられたこのお寺。玄奘とその弟子らの三つの舎利塔があります。唐末に破壊されて再建。清末に焼かれたりと結構なことになってるんですが、「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」の構成要素として世界遺産に登録されています。
喘息ちゃんの俺。空気が汚いと歩くのは厳しいよなあ…と思ったんだけどその日の朝。外を見て、うん、厳しいね、ということで、華山を目指すことにしました。
華山行きのバスやパッケージもあるけど、高鉄にした
華山行きのパッケージなどもあるけどねえ。中国語ツアーの中国人は、蘇州で山のように見たけどあんまり行儀がよろしくなくて。安いんだけどあまり参加したくないし、あの人たちの仲間に見られるのも嫌で。
そもそも、終南山に行くかなあどうしようかなあと思ってたから、前日に買うということができなかった。朝早く出発するもんで、当日の朝、というわけにはいかなかったのよ。
実際のところ、高鉄で田舎に行くとどうなるのさ?そもそも高鉄でバッテリーのチェックはあるのかな?と思って、西安北駅から華山北駅まで高鉄に乗りました。先に書くと逃げ帰ったので、帰りも同様に。
地下鉄西安北駅にいる間に切符を買う。
そういや、そもそも、手荷物検査は西安北駅で地下鉄から上がったところではあったかいな?…まあいいや。とにかく。地下鉄の西安北駅の構内にいる間に、20分後の高鉄を買いました。慣れたもんよ(大嘘

中国の高鉄の構内へは、15分後に入れるんですね。で、西安は、西域と中原を結ぶ、交通の要衝です。まあ、中原という言い方が古めかしいならば、洛陽をあたりを経由して北京側から。南方は武漢を経由する便(開通したのよ)が最短でしょう。もちろん、成都側からの便もある。とにかく。そもそも西安は交通の要衝なので。西安北駅が大きいのが推測できてたのね。それで、20分見ておいた。
12345みたいな名前の高鉄のアプリ(12306)は「大丈夫?もう直ぐ出ちゃうよ?」とか言ってくるけど、「うるせえ。俺さま、もう西安北駅の構内の前の前や」で無視でよろしい。
これは、今回の西安旅行中に下した決断の中で最も正しかったやつ。
パスポートは「人工」と書いてあるところを通るのだけど、通ったらもう電光掲示板はプラットフォームへ向かえ、と出てくるから、プラットフォームへ。こっちも「人工」。
ぱっと見、前回の蘇州駅と西安北駅、大きさは同じくらいかもしれない。一切立ち止まることなく構内へ。なので大きめの駅だと20分前でギリギリだね。
座席は一等。荷物ねえし。
車掌は「お客さまは、次の華山北ですね」と確認してくれる。中国ってねえ、人数がいるので若い人をふんだんに使いながら、インフラが新しいのでDXも活用、という感じがするのよね。JRに全く同じことは要求してない。

思ったよりも座席がいいじゃん。(ちょっとへたってるけど)
水にしますか、オレンジジュースにしますか?と言われて水(农夫山泉)とお菓子をもらいました。今回のお菓子↓。

あらまっ!ほんの30分程度なのに。いやー、同じ一等と言っても、広州ー深圳便とサービスも座席も違うなあ。
とうもろこしではないなあ、この穀物はなんだろう…などと外を見るんだけど、見てほしい。この空気の汚さ。喘息の小美女(客引きにはこう呼ばれるのだ。この白髪が目に入らぬか!)にこれで外歩きは無理だよ。

穀物畑?よね?えーと、春小麦のために水を張る?それにしては、まだ穀物があるよね?

……洪水?わからんわあ……などと思ってた。
この方↓が異様な山の形が見えると書いておられるからワクワクしたんだが…
https://travel-lounge.jp/abroad/china/xian/hua-shan-access1-railway/
一応、南側を見ているはずなんだが…見えない。奥が白いのよ…山は!?山は!?念の為に北側も見るけど、ちっとも見えぬ…
華山北駅
と思ってたら、到着してしまったよ。華山北駅。
さて降りました。
でもねえ、ここ。登りも下りもエレベーターもエスカレーターもないんじゃないかなあ。姉さんが一人で「チャイニーズバリアーフリー」と読んでいる、「滑り台」が作ってあって、スーツケースなどはこれを使って引っ張り上げたり、おろしたりするやつ…うーん、新しい駅らしいんだけどな。エレベーターをつけても、メンテナンスコストが高すぎるってことでしょうか。

これは地方に行くのは日帰りで、軽装に限るわね…と思ったの。今回の西安旅行は、預け荷物だけで16キロオーバーなもんで。二段か三段ならなんとかできますが、それ以上は無理。
到着したとき、↑撮影ポイントの右側に日本でいうところの機動隊みたいな警官が数人いたんですよ。なになになに?と思ったんだけど、割にすぐに撤収した。で、その人たちがいるときには撮影せず(何言われるかわからんからね)。上の写真は帰りです。
vs客引き
当分の間はこの場所では一般的な行為だろうから、防犯・事故防止のためにも書いておくね。
駅を出たら、もう。客引きだらけよ。あの、機動隊員さん、あの、と思うくらい、わらわらと。ただし、1m以内には近づいてこない。
多分…何かあるはず…シャトルバスがあるはずなんや…と思うんだけど…駅を背に、左側にバスターミナルあるね。

駅を出て左側にバスターミナルがあるのでそっちに行くんだけど。
客引きが一人、「お嬢さん(小姐)、華山行くんでしょ、連れて行きますよ」ってずーっとついてくる。客引きは「バス来ませんから」って言ってたと思う。
バス乗り場っぽいところに係がいるから、聞くんだけど「華山!」と怒鳴るだけ。時間は、って聞いてるんだが…スマホをいじるだけで(それは構わん)こっちを見ることもなくねえ。コミュニケーションさえできれば問題ないんだよ。そのコミュニケーションができない。客引きの言うとおり、バスは来ないのかもしれない。
客引きが小姐、小姐とギャンギャン言う中で、高徳を開くけど、西安ではちょっと高徳とGPSとahamoの相性が良くないのか、あんまりGPSが正確じゃなかったんです。向きが違うとかさ。リュックからもう一つのスマホを出したりしたくないのよ、近くに客引きが付きまとってる状態では。
高徳によると、路線バスもあるっぽいけど…うむ。バス停あっち、と言うけどさ…道を渡るの?横断歩道あっても信号がなくて渡れないやつじゃね?みたいな。
でね、バス乗り場のところに、もう一人若い女の子がいたの。登山します!みたいな。折りたたみスティック持ってた。
で、客引きのおっさん、女の子にも言うの。「こちらのお嬢さんお二人でどうですか?半額になりますよ♪」確かにそうだよねえ。
しかし、おばさんはね、中国旅行初心者だけど、たぶんあなたよりも「海外旅行経験」は高い。でも、明確な犯罪の被害者になったことはない。
中国のように公共交通機関が安全なところでは、客引きしてる乗り物には絶対乗らないの。99%この客引きのおっさんがまともだとしよう。まあ、そうだと思う。しかしながら1%に引っかかったら、重大な犯罪に巻き込まれる。あと、事故の可能性。
俺ね、日焼けした小柄なおっさんの顔なんて、見分けがつかんのよ。面通しされてもわからんわ。
女の子、俺さまに助けを求めるように見るんだが、俺は反応しない。だーかーら。おばさんの様子を見てくれって。あんたには前髪に白髪が混じってるおばさんが外国人のおばさんってわからんやろ?あんたも日本人の女子大生(クソまじめ)と言われても通じるよ?こんなところに一人で軽装で来るおばさん…旅慣れてなさそうに見えるか…アホにしか見えないか…
で、女の子、ついていっちゃった…
おう…
と思ってたら、おっさん戻ってきて、「お嬢さん、どうですか?ご一緒に行きませんか?」と言う。商売熱心やねえ。親切と言えば親切。女の子二人なら安心できるでしょ?みたいなのもあるんだと思う。
俺はね、客引きにはついていかぬというプロトコルを曲げない。
下に駐車場が写ってる写真があって、逆光でよくわからないと思うんだけど。
二人を乗せようとした客引きの車が日本人の思うような車の可能性は高い。しかしね。西安をぶらぶらして、地下鉄の駅で客引きする「車」を結構見たんだよね。で、これよ。↓

車みたいなのがあるけど、おそらく三輪車。これだと「良い方」です。原付にホロをつけたようなやつも多いの。映り込んだのなどがあるから、あとでまとめて記事にしようと思うんだけどね。
15年前にクアラルンプールでプロトンに乗って「うわぁ、自動ドア…」と思うくらいのドアがペラペラでびっくりしたの。(エアポートエクスプレスで乗り合わせたおばさんが、高級車の列に並んだ俺を普通車の列に並びなおさせたんだ…高級にすべきであった、と思った)あんなもんじゃねえわ。
とにかく、普通車ではない可能性がある。西安はバスは高速でヨタヨタと走るんだけど、蘇州よりは交通マナーは良い。しかし……ここはどうなんだ?
リスクが高すぎる。
高鉄に飛び乗る
バス乗り場は相変わらずよ。
駅の方に行って、見えないかなあ、華山。と目をこらすんだが、見えないねえ…

時間はお昼前。南方に華山……
その間も、「お嬢さん、どこ行くの?」と別の客引きがやってくる。
もう嫌だよ、ここ。
俺は、客引きに「西安北!」と叫んで……だな……入り口の前で、次の西安行きのきっぷを買って、乗った…


再びの一等席です。
まあ、一つあったけど具体的な話は書かない。なんというか、「だから中国人は」みたいな話に帰結されたくないというか。客引きの話は、あの場所では当分の間一般的に行われるであろうと思うし、危険回避のためにも書いておいた。それとはちょっと違う。
まあ、相手は田舎の人よね。私からみると「没文化又不文明行为」をされた、と感じたのである。
言いたいことは「我慢する必要はない。相手は『あわよくば』と思ってるだけだから。きちんと主張しよう。あと、やっぱり一等でも客層は良くはない」かな。ほんと、飛んでこいよ、服務員……
荷物ねえし、と思っても、空席のある商務座を買うべきだったと思う。この点は反省点ですね。米ドルでぶん殴って快適を買えよ、中国旅行。安いんだから。
次回は杭州ー上海の高鉄なので。もう無理。米ドルでぶんなぐって商務座にしゅる…(江南になると、本数はあるけど一等も商務座も取りにくいのよ…)
気分最悪デーになりかねなかったけれど、その後西安で幻聴を聞くことになる。⇒西安城墙。隋由来の太極宮の玄武門を探った
華山?
空港に降りるときに、雲の上に突き出す山影があって、あれが華山かなあ。写真に撮ってないんだけど。↓は帰りです。

南側はあっちやね、と思いながら(GPSもネットも切って)上に上がっていくときです。おそらく↑が華山かなあ…

