奈良に戻ってきました。この日の朝に例の「チェックアウトしてないのに、フロントが私の部屋に次の客をチェックインさせて、その客が私の部屋のドアを開ける」事件があって、気分はヨレヨレ。
気を取り直して、奈良ホテルとその周辺を探検だいっ!奈良ホテルの宿泊についてはこっち。奈良ホテルは最高だった。⇒奈良ホテル
ただ、奈良ホテルそのものは「ホテルライフを楽しむ」ホテルではない。その代わりに、ちょっと外に出れば旧大乗院庭園あり、そもそも奈良公園ありなので、東大寺・興福寺を避ければ、それなりに人と接触せずに楽しむことができます。
奈良ホテルの庭園
奈良ホテルには、正面玄関近くにちっちゃな庭園があります。

これは大したことなかった。

ただ、下を見ると、大乗院庭園からならまちにかけてがよく見える。

赤い橋が見えるでしょ。あれが大乗院庭園です。この下に大上院庭園について書いたよ。
奈良ホテルの周囲
奈良ホテルは周囲もね、宿泊客がぐるぐるぐるぐるしてるのよ。
神社っぽい灯籠があったり。

「今朝出た鹿はどこから入ってきたんだろう」と話されるご夫婦がおられたり。
鹿はねえ。崖を好むから来ちゃうよね。
私はこっち。

積まれてるレンガ。これ、なんか使った形跡がありますよね。なんでここに積まれてるのか。今後の修復にも使うのか。
レストランの三笠のところには、赤い柵の縁側があったり。
日中の奈良ホテルの外観もいいけれど、夕方になるとまた良い。

漏れ出る明かりが暖かく。
聖ラファエル教会と旧大乗院庭園
さて。到着した瞬間に話は戻ります。
荷物を預けて、チェックインの15時を待ちますよね。
どこで?奈良市内で。
行くつもりのところにピックアップしていた大乗院庭園は、奈良ホテルは宿泊者に無料チケットを渡すということなので、ベルさんに預けるときに伺ったらポケットから出てきた。

多分、今回の1泊目に宿泊したホテル尾花の周辺で「奈良ホテルへの近道(徒歩のみ)」なんてのを見つけたのだけど、それはここにくるんじゃなかろうかと思いつつ。スーツケースを持っててこの狭い段を上るのは辛くないかね??
と思いつつ私はリュックサック一つで降りる。
聖ラファエル教会
教会が見えてきて、これが聖ラファエル教会だなと。

中には特に入れない模様。
旧大乗院庭園
さーて、目的地にやってきました。「扉は必ず閉めてください」なのでそっと推してみると開いた。

本来、ここにいただいたチケットを入れるべきだったようです。
入って良いのであると理解して、入った。
よく手入れされたお庭だこと。

「大乗院」というのでわかると思うんだけど、元々はお寺の庭園です。興福寺の塔頭(たっちゅう)だったお寺の一つです。この塀(横に線が入ってる)が奈良の格式の高いお寺って感じがするじゃない?

そして同時に思う。
平安時代の物語の中に「元々は高貴な人が住んでただろう屋敷の塀が崩れてて(=つまり落ちぶれてて)そこから男が中を覗き見る」ってシーンがあるじゃない。源氏物語で頭中将か光源氏か、薫(光源氏の子として生まれたけれど本当は頭中将の孫)か匂宮(光源氏の孫)がやりそうなことなんですが。
ははん、こういう塀だねと。
大乗院に戻ると、上の夕方から撮影した赤い橋はこれです。うしろにほんのりと、奈良ホテルっぽい建物が見えます。

実はこの庭、元はあの善阿弥だもの。室町時代のお庭ね。
江戸時代には「南都随一」とうたわれた庭園でした。それがこれだけになってるのは廃仏毀釈ですね。興福寺はターゲットにされたものね。
一部、奈良国立博物館に移築されてます。これ。茶室の「八窓庵」はこの大乗院庭園にありました。

現在は日本ナショナルトラストが保護しています。
建物があって、そこからならまち側に出ます。そこでこういう時期だからねえ。名前と連絡先を書きました。
http://national-trust.or.jp/protection/index.php?c=protection_view&pk=1491202122