2025年10月の、西安という都市

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こちらもどうぞ⇒新しい時代の、海外旅行・国内旅行持ち物リスト(エッセンシャル版)

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おそらく変わるよねえ、次の数年で。市内に8泊すると、多少だけど見えてきたものがあるので。ただし、相変わらずのN=1で、一般化できるものではないです。

10年は西安をメインにすることはないから。(他に行かないといけないところがたくさんあるので)

帰国後、というか。帰宅後。雨が降った後で空気は湿度を含み、肺にも肌にも優しい。特に空気がきれいだというわけでもない工業地帯の、工場の煙もくもくシティであるにも関わらず!肺のすみずみまで吸い込んだね。金木犀の香りが甘いこと甘いこと。「洗肺」という概念を実感したよ。

鏡を見たら、髪の毛が母国の湿度でアホ毛ぶわあああああ。西安では落ち着いてたのに!この頭だったの!?かなちい。

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私は比較的羽田空港を使います。

そのまま地元に、地元から乗り継げるとは限らないので前後泊することが多いです。問題は前泊ですね。東京の交通は荷物を持っている人に過酷ですし。そんなことを書いています。⇒羽田空港近辺で前後泊するならば。どのように考えて選んでいるのか

結論を先に出してしまうと、身も蓋もないけれども、国際線に乗るための前泊ならば、やはりロイヤルパーク。⇒ザ ロイヤルパークホテル 羽田に前泊しました

——————————引き続き「姉御の一人旅ガイド」をお楽しみください。

西安=唐、特に長恨歌シティ

西安そのものは、復元してテーマパーク化したいんだろうなってところなんです。そこに出てくるのは玄宗と楊貴妃。白楽天に(二人の)プロデュース料を払えよってくらい。「長恨歌」に乗っかりすぎ。

デパートなんだけど↓見て、もうびっくりしたわよ、おおおおおおおおおお、開元!

開元商場

開元の治ですよ、玄宗の治世は前半はよろしいのよ。

玄宗の背後に見え隠れするのは、玄宗の祖父さん祖母さんにあたる、高宗と武則天……のはずだけど、武則天の気配はせいぜい小雁塔。あとはちらっと大明宮の博物館にあるだけでほぼなく。あの人は高宗の中に回収されてるんでしょうか。儒教的には、あってはならない簒奪ですし。息子たちを退位させて母親が即位するからね……

高宗の後ろには、その親父さんの太宗こと、李世民が大きくそびえてる。

いやあ、今回は李世民が向こうから駆けてくる勢いで、楽しかった。幻聴が聞こえたからね……二度も。

長恨歌以外のIPは活用してなさそう

華清宮

華清宮の楊貴妃のお風呂)

はぁぁ、五丈原……鴻門の会……みたいな頭で来たのに。

だってさあ。長安城を狙う諸葛亮、守る司馬懿、そしてかなり遠いけど、五丈原は二人が対峙した場所です。

他にも項羽と劉邦の鴻門の会の鴻門は、始皇帝陵のすぐ近くにありますし。

なんだけどねえ。長恨歌以外は、あんまり伝統的なIPを活用してなさげでしたのよ。

陝西省と西安を舞台の一つにする有名なものを簡単に

リンクは、行ったところの記事です。

封神演義」は中国では何度も映像化されるコンテンツで、このあたりは舞台の一つ(西周の都)だけど、西周ネタだと、陝西歴史博物館の本館の方に青銅器のコレクションが結構ある。西安空港の近くに文王の墓、武王の墓、姜子牙(=太公望)の墓とされるものがあるんだけど、本物とは思えないwww高徳なり百度なり地図に行った人が写真をアップしてるんで、それを見てみてwww空港のT5にも博物館があるのに、完全に唐。

キングダム」は始皇帝の統一への道ですよね。漫画は絵が俺の好みじゃないし、映画は一本見たけど始皇帝は良いけど、主演君の演技が辛かったぞ。見どころはやっぱり兵馬俑方面。トランジットで半日くらい……という人なら、陝西歴史博物館の秦漢館でもいいと思う。人も少なめだし。

他には、西安碑林博物館で李斯ちゃんの字が見られるよ。

楚漢戦争組は、「鴻門の会」の場所が始皇帝陵の近くにあります。しょぼいって書いてた日本人がおられたのもあって、もともと行く気はなかった。それ以外にも扱いがあっさりしててびっくりだよ。前漢の「長安城」の名前を唐も使ってるというのに。陝西歴史博物館秦漢館未央宮(原っぱ)阿房宮(原っぱ)でしょうかね。空港T5の近くに蕭何のお墓があるっぽいので、何か出土品が空港の博物館にあるかと思ったけど、あそこは「シルクロード」で。唐です。

俺さまの推し皇帝は前漢宣帝なんですよ。え!?と思いましたか!?私は真っ当な感性の持ち主なので、宣帝を選びますよ。あの人はとても立派な人。なのに、宣帝全然なかったんだよ。宣帝の代わりに、向こうから駆け寄って来たので、推し皇帝は、唐太宗(李世民)にするしかないじゃないか。李世民って、どっちかというと偽善者名君ですよね!

我々「三国志」組は、上に書いた通り西安ではなかった。西安はベースにするところだと思う。強いて言えば、未央宮(原っぱ)で「ここで董卓が呂布ちゃんに殺されたの……」「献帝が伏皇后と脱出するのはここなのね……」みたいな。なぜか俺のお気に入りの中に呂布ちゃんがいるもので。

未央宮

(未央宮)

推し皇帝が隋煬帝という人は少ないと思うけど。推し残念皇帝ランキング一位は、ひろし君こと、隋煬帝だなあ。ところが、「本当に隋の気配を上書きしやがったな、李世民」であった。まあ、短いからね。(「煬帝ってやつはさ。民に苦役を強いて豪奢な生活をしたために、匹夫の手にかかって死ぬわ、没後すぐに国は滅ぶわ。奴のものは全て朕のものになったのである」by太宗。本当に「貞観政要」で言ってるの)

隋の仏教推しぶりは、西安博物院でどうぞ。

西遊記」は「長安」は、玄奘(三蔵法師)のスタートと帰る場所でしかないけど、玄奘が持ち帰った経典などは、大雁塔に収めたので大雁塔。そして大慈恩寺へどうぞ。

最近、中国では武則天の再評価が行われてるんでしょうか。女性が活躍する時代といえば、あそこか北朝だもんね……昔から「ディー判事もの」など、それなりに、武則天時代を舞台にするものがありますよね。ところが、武則天の気配はあんまりなくて。大雁塔は武則天時代に改修され。小雁塔は武則天です。あとは、息子の中宗が、兄と自分の子どもたちのために作ったお墓の壁画が陝西歴史博物館の本館にあります。えーと、殺させたのは、えーと。

品、かしらね…

西安って、復元してテーマパーク化しがちだけど、テカテカさせがちで品もない。

せっかくある明の鐘楼に鼓楼も、夜のライトアップの写真を見ると、下品でね。下から照らすんじゃなくて、LEDライトのテープを張り巡らせた感じ。これに↓ですよ?

鼓楼

鼓楼

夜はぐったりしてるから、外に出てないのは確かだけど、見なくてよかったと思う。

庭園もそうで。蘇州で散々庭園を見て回った俺さま。⇒2025年4月 蘇州旅行 もくじどのみち蘇州も復元して、それぞれの庭園で少額だけどお金を取る、「街全体がテーマパーク」な都市ですけどね。特にパックで連れ回されてるお客さんは、質もあまり良くなかった。なんというか、西安で典型的な観光地にも行った俺。蘇州の方が客の質が低いと思ったのは事実です。

しかし、建物とか空間とか。言語化し難い「何か」が違うのよ。それが「品」かもしれない。蘇州ってすごい都市。

江南の文化というのを思い知らされたわけです。西安は、唐の後はシルクロード交易もなくなって、打ち捨てられた場所という違いが大きいんだろうなあ。そこも、西安まで来ないとわからなかった話。

復元でも、見るべきものはある

でも、復元でも見る価値が一切ないとは言わない。大明宮の城門の大きさとかさ。あの城門は元は太宗なのかなあ。一番重要な門だから、太宗じゃないかな、と思ってる。ああもう、また太宗にドヤ顔されそうだけど。山上憶良になった気分で、もう、おしっこちびるかと思ったよ。

一番雰囲気がいい復元はここじゃないかなあ↓

興慶宮公園

玄宗の興慶宮です。公園になってる。あと、無料です。多分中国の旅行インフルエンサー的には無料だという点が重要らしい。笑う。

ただ、中国の旅行インフルエンサー的には、こっちの、大慈恩寺紀念公園はマストらしい。悪い雰囲気ではない。ただし、↓のポイント以外は、「蘇州を見ちまった…」である。

大慈恩寺公園

この塔が、大雁塔。

煙たい都市、西安。

2024年12月から中国をぶらぶらしたけど、長江流域とそれ以南しか行ってなかった。内陸部は初めてです。西安。ここは本当に煙たい都市だった。

湿度でガスってるっぽい日もあったはあった。ただし、思った以上に湿度のあるところだったよ。ソウルトランジットだったけれどソウルの方が乾燥していて、爪にヒビが入った。(12月の杭州・上海の方が乾燥がひどい)

カメラだと多少曇ってても空が青く写りがちですが、そんなことにもならない日も多い。位置的に水を撒いたわけでもなかろうという場所で、下が湿った感じなのでわかると思うけど、霧雨。

大明宮

だけではないと思うのね……PM2.5……直接目や鼻や呼吸器などに来るわけでもないけど。一番ひどかったのは歩きタバコ。

蘇州なんて「歩きタバコ禁止。吸うならここで」というのが山のようにあったけど、そういうものもない。すなわち、そういう段階にすら至っていない。十四王朝の都と言いながら、唐の後は打ち捨てられた都市だけあるわあ。上海あたりの人が、内陸部の人を「不文明」とか「没文化」、つまり、マナーもない、学もない、と馬鹿にするのが嫌なんだよね。確かに、これじゃあ、ね。と思う。

未就学児っぽい孫を連れて、唾を吐く婆さんは、下手したら四十代だねえ。広州で見た爺さん以来だ。広州以来の、人前で鼻くそをほじり出すおねいさん。

うん……広州並み?そうか。まーあ、広州は品がないよね。飯は美味いが。

それもまた、日本語で言うところの「品」としか言いようがない。

不文明・没文化、というより、田舎っぽい

というと、まあねえ。「歓待」してくれたオバハンがいたけれど、俺の望まないことを次々にして、みたいな。詳しくは書かないよ。あっちは一人旅の外国人をもてなしたつもりなんだよなあ、おそらく。

現代日本人から見ると、現代中国人って、上海人っぽくても、年齢よりも老けてやぼったく見える人が多く。さらに相手が喜んでいるかを探らない、なんというか。田舎っぽーいコミュニケーションなんだわね。

あれは、初日だったし。100%の善意からだからこそ、ウエーっときちゃった。

高鉄でも、あわよくば系の人にエンカウントしたり。田舎嫌だ。

現代中国にも現代中国人にもあまり興味がない俺には、西安はあまり相性の良くない都市だった。相手が中国語をあんまり理解しない人だなと判明しても、ろくに態度を変えない、つまり、単独でぶらつく外国人慣れしている杭州の方が俺さまには楽だった。

交通マナーの良い都市、西安

現代の西安をボロクソに言ってるけど、悪いところばかりじゃない。

交通マナーはかなり良いです。ここは声を大にしないといけない。

歩道があまり歩きやすくないからかなあ。でも、郊外の再開発地区の歩道でもデリニキが歩道を爆走してくることもなかった。彼らはタイムアタックだからね……蘇州は酷かった。

バス 阿房宮

この場所(阿房宮)に関しては、歩道がくねくねしてる、というのはあるかもしれない。

西安市内では、西安博物院のところなんだけどね。横断歩道はあるけれど信号機がないんで、ビビったんですよ。みんなタイミングを見てわたってる……gkgk

でも、ちゃんと車が止まってくれるんです。「横断歩道で」という前提ですよ。路線バスは全部止まってくれた。そうですよ、蘇州は路線バスがタイムアタックを初めて、クラクション祭りなんだけど、西安ではそんなことはなかった。道は悪くないんだけど、路線バスはちょっと揺れた。でも、クラクション祭りではない。

路線によって値段は変わるけれど、路線バスは定額。地下鉄は距離制なので、節約したいなら、路線バスをできる限り長く乗るのが正しいんですね。それもあるのか、路線バスは人が多めだった。しかし、1元とかせいぜい8元なもので。面倒だから25をかけたんだけど、25円から200円の世界。

老人たちは、二代証をかざしてた。おそらく、無料なんでしょう。近くまでアクセスしたいなら、バスがいいよね。

バスで座るところがなくて優先席に座ったら、じいさんばあさんが来るから、譲るわけよ。見た感じ後期高齢者なんだけど、ひょっとしたら70前かもしれない。中国では、元気なじいさんばあさんたちがへとへとの若者から座席を、というのを見たことがあるのだけどね。譲るとみなさんすごい喜んだ。日本以上かなあ。「次で降りるから気にせずに」と言う人にも「いえいえどうぞ」と譲ったら、その後には「あんたが座りなさい」と言われる。

……今気づいたんだけど、おふとりさまの俺さま、妊婦に見えたとか?gkgk いやー、体の厚みすごいもんなあ…

西安の乗り物

西安では、これまで他のところでは見た記憶のない乗り物をたくさん見た。上の阿房宮のところのマイクロバスは、西安市内でも見たけどいつも満員ぎゅうぎゅうだったよ。

路線バスとカート↓

秦韓館

秦宮駅にて。

私は上の写真の右側の、緑色の普通の路線バスに乗ったよ。こればっかりです。いやあ、この小さい電動カート…これが博物館まで行くの?公道をこれで走るの!?それとも歩道!?

西安市内では、三輪車に幌をつけたようなのが結構走ってるんだけどね。

鐘楼

運転手、客待ちしてるんです。これ……タクシー……

地下鉄の駅で、スーツケースを持って上がってくると、こういうのが待ち構えてるんですよ。「お嬢さん、どこ行くの?」と客引きするの。乗っちゃダメよ。

若い女の子が機内持ち込みサイズのスーツケースを足元に置いて、後部座席に乗ってるのも見たわよ……危なすぎる。

閉まってりゃいいかというとそういうわけではない。ほら↓

尚武門

べこべこべこべこ、ですよ。

↓は、事業用の営業車っぽいですね。

安遠門

三輪車っぽいけど。まだこっちの方が安全性が高いように思う。

電動かどうかはわからんけど、いわゆる「原チャ」もたくさん走ってる。↓は、中国でよく見かける防風披(ふぁんふぉんべい)。この人はヘルメットかぶってるね。

尚武門

かぶってない人もいる。

一番見たのはこのタイプ↓顔がバッチリだったので隠したけど、この人が被ってたのは、キャップだったよ。

ぶよぶよぶよぶよ

防風披をつけて、ビニールの幌がついてるんだけど、これがぶよぶよぶよぶよ……バランスを崩しそうでおっかねえや。

帝冠様式!?!?な建物

帝冠様式って通じます?「九段会館」と言ってたんだけど、もうないわね。古めの県庁などで、下は洋風なんだけど、上になぜか天守閣の上みたいなのが乗っかってる建物があるじゃないですか。

あ!ブログにあげてた。京都市美術館です。⇒京都市京セラ美術館

それが帝冠様式です。で、日本の古来の建物の多くは、中国の建築様式由来なので。

帝冠様式っぽいやつ↓鐘楼のノボテル。

建物

鐘楼駅のH出口からすぐです。便利だと思う。

大雁塔の下から、駅側です。ほらほら。

建物

真ん中から右側に帝冠様式っぽい建物があって、よく似た建物が左側にあるでしょ。ホテル・ショッピングモールっぽいものだけではなく、どうも、マンションもあるっぽい。

↓鼓楼の近くです。古いのかどうなのかがわからない。でも、古いイメージで作ってる、それだけは確か。

建物

「旅行社」の看板もあるし、観光向けかなとは思うけれど。「うだつ」ってわかる?屋根のところに壁があるの。あれが防火壁の「うだつ」です。「うだつがあがらないやつ」って、出世できない人とか。貧乏な人とか。言うわけでして。これ、つけるだけでお金がかかるし。財産を守りたい人がつけるわけです。うだつ=お金持ちの象徴。

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