さて、ふらふら歩いてますと、総統府に至りました。
ここ、もちろん元は台湾総督府。
私の裏は台湾銀行です。本店かしら。ピンクというか赤紫の軽薄な色の銀行なのですが、ここは重厚だった。
台湾銀行はどうでもよくって、目の前にある総統府。そういや入ったことないわよね。
ということで入ってみた。軽薄に。
準備するものなど
撮影し忘れたのですが、看板がありまして「予約不要」とありました。
それでも手ぶらでふらりと行けるわけではありません。
- パスポートなど身分証明書
- 電話番号
の二つです。ロッカーもあるのですが、私、入ったところと出たところが違ったので、預けるときにはご注意を。
まず、入口の門で警備のお兄さん(徴兵中かしら、というかわいい男の子たちでした)にパスポートを見せます。そのまま行け、というわけで、次の列に並びます。
次の列ではパスポートの番号を控えます。そのときに電話番号も控えるので、私は台湾の電話番号を教えました。
カメラOK?と聞くと、OKとのことです。
三段目は手荷物検査。とはいっても機械があるわけでなく目視です。私は飲み物を持っていたのですが、なかなか奇怪な色をしていたわけ。
そう。毎度お馴染みとなっているメダリストを入れたペットボトル。
飲んでみてよ、というので飲んでみせました。日本の国内線でもよくやる。
あっちならんで、というので並ぶと、何人?というので日本人と答えました。そうすると向こうが多少慌て始めた。どうも、ガイドツアーらしかったので、English, OKというんだけど、なんとなんと日本語ガイドさんが出てこられた。
撮影しても大丈夫だけど他の人に迷惑をかけないでね、という注意がありました。
李梅樹紀念館では次男さんが日本語で解説してくださいました。戦後70年をたっているので、日本語世代はもうお歳で、このガイドさんももう70歳をすぎておられるのではないかなあ。どういったバックグランドがあるのかをお聞きしたいようでもあり、それは踏み込んではいけないところかもしれないので、お話にならな限りは伺わないことにしました。
ガイドツアー
総督府の平面図。
そう「日」の形になっています。そして、東の天皇の方を向いて建てられた建物です。
それが植民地支配なんだよなあ、とつくづく思うのです。
総統府の模型の展示があったり。
レンガ造りですが、レンガは貼り付けなんです。
そして中華民国の国璽。
中華民国の一番偉い勲章。
総統の執務室のドア(のレプリカか何か)
二つあるのですが、一番上は総統本人専用。それ以外は下を使います。「頭を下げて入る」というわけ。
うわあ・・・。
その次は、二二八事件の犠牲者になった画家さんの特集。確か陳澄波だと思うのだけど。
李梅樹同様、東京芸大に行きそして台湾に戻るのですが、銃殺されるんですね。そのとき着ていた服の展示もありました。ちょっとさすがに撮影しない。
日本語ガイドがおられるのは、ここが日本の近代史の一部だったから。
我国の物語でありながら、同時にそして別の国の苦難の物語なのです。
友好的・親日、そんなものはどうでもよくて、「かつて我々はこの土地で支配者であり、ここに住む人たちは被支配者であった」という植民地の物語なのです。
ううううううっとなりながら出るのですがそのときに3D絵画が見送ってくれました。
こののんびりとした台湾が、すごく好き。
場所は重慶南路一段。ここまで行ってもまだ一段なんだよねえ・・・。