奈良:志賀直哉旧居 [2020年10月 Go To奈良]志賀直哉旧居のすぐ近くにあります。
なんか真言が書かれているのでわかると思うんだけど、真言宗のお寺です。
平安時代初期に建てられたけれど、江戸時代の地震で倒壊してそのまま廃仏毀釈の時代に入り、という話です。
建物も大正時代。橿原の久米寺から来られて復興させたというお寺です。だからか、お堂の中にも見せていただけるものは鎌倉時代・室町時代のもので、他の場所ならいざ知らず、「奈良」のお寺の中ではそこまで古い感じはしない。
ところが。
ここは奈良なんですよ。
鑑真が一番初めに入った場所がここだということです。そこに空海が八角円堂を建てたのだという話なの。
空海の名前が出てくると、眉に唾をつけたくなるけれど、そもそも東大寺で出家してますし。考えてみれば、ここ、春日神社のすぐ近くだし、もちろん興福寺も近い。あの時代なら、明らかに藤原さんの勢力下にあるでしょう。
藤原冬嗣と空海は親しい関係だったらしく、興福寺の南円堂は、今のものは再建されたものだけど元は冬嗣が建てて、空海も関与したそうですからね。空海本人がこの、不空院に滞在してて興福寺の南円堂のみならず建設を指揮してても驚かないなと。
この近辺は山の辺の道の終着点です。
で、結局新薬師寺には行き損ねたというわけ。2022年6月に、京都から日帰り奈良をやって、奈良市は奈良国立博物館に行ったのだけど、そのときに新薬師寺まで行こうかなあと思いつつも(疲れたのだ)。