中高時代、さんっざん読み漁ったのが井上靖です。
井上靖と小林秀雄を敬愛していた女子高生って、どんだけマチズモ好きだったかって話ですが、好きなもんは好きなんだから仕方がない。さらにこれに塩野七生と来るんで、女子高生としては終わってるよね。
もちろん、小説は小説と楽しんでおりますよ。学者さんはいろんな形で、新しい発見・新しくわかった事実を出して行っていただきたい。
私は「夏草冬濤」のアホな少年たちが一番好きなんだけど、「額田女王」「天平の甍」も好きだった。母は私の井上靖熱に辟易したけど(それは良くわかる)、この二冊は母の本棚から盗んだやつで小学生の時に読んだから、井上靖熱は明らかに母のせいである。
母が読んだのは、奈良が青春の地だからで、それ以上のものではないだろうけど。
さて、天平の甍。鑑真の来日が最終盤で、その後の話はほとんどない。
この唐招提寺は、その鑑真が日本にやってきて住んだ場所です。もちろん。ここは三度目かなあ。奈良市内のお寺としては一番好きだ。
そして、姉さんは奈良は秋にしか来たことがありません。
門を潜ってレッツゴー。
久しぶりに来るけど、やっぱりいいね。京都は本当に人が多いなあって思ったんだけど、やはり奈良は静かだ。商売が下手だなあって思うんだけど、それがいいよね、奈良。
金堂・講堂・校倉造!天平時代の建物がここに!(鼻血)
金堂は天平時代の建物です。
唐招提寺はそんなに大きな寺院ではありません。もちろん、比較の問題であって、合わせていくであろうすぐ近くの薬師寺、ほぼ奈良公園になってる興福寺、そして離れるけど法隆寺と比較すれば、ということ。東大寺よりは大きいと思う。
しかし、京都のお寺の金堂のサイズと比較するとすっごく大きく感じる。
わかる?
理由はねえ、人が少ないから特にそう思うんじゃないかと。
で、講堂は金堂と近すぎてうまく引きで入れられなくて諦めたんだけど、実は唐招提寺で見るべき建物はこの金堂ではなくて、その後ろの講堂です。
Must Seeな理由?
平城宮の東朝集殿(ひがしちょうしゅうでん)と言って、官吏たちが控えるところがあったのだけど、それを移築改築してるんですよ。つ・ま・り。
平安京内裏は全部焼失してますが(多分)、それよりも古い平城宮の一部がここに残ってるんです。
上の写真の左側にある建物がその講堂です。小面の建物は鼓楼(鎌倉時代)。奥が開山堂(ここに鑑真和上の複製があったよ!)
東朝集殿とはこういう感じ。吹きっさらしだったみたいです。
(平城宮跡資料館より)
これをここまで持って来て、鎌倉時代に大幅改築されているという話。改築されていても、ねえ。
ああ!!!!!!!残してくださってありがとう!!!!!!!ってなるわけだ。
下の写真はたぶん宝蔵だと思う。(経蔵なら宝蔵が左に見えてるだろうし)
バッチリ校倉造り。
鑑真の渡航も奇跡ならば、このお寺も奇跡と言える。
開山御廟
その鑑真のお墓がこれ。開山御廟
新宝蔵に行けば、孝謙天皇(聖武天皇の娘)の勅額にまさしく「天平の甍」こと、鴟尾の展示があります。開いていない時期もあるので要チェック!
今回の奈良の目的はもちろん、正倉院展でしたが、どうも孝謙天皇フィーチャーだったんじゃないかと。以前の正倉院展で光明皇后の「藤三娘」と署名した太くてたくましい字を見たことがありますが、娘は少し線が細くて繊細な感じがしません?
苔の庭
そして唐招提寺と言えば苔の庭。
もちろんこの中には入れません。
ここで御朱印帳を新しくした
御朱印帳がここに来る前にいっぱいになってしまってて、ここで新しく購入しました。前のが京都御朱印帳なら、こっちは奈良御朱印帳、というわけにもいかない。京都で紙でいただいたのをこっちに貼ってます。
一番安いので、御朱印含めて1200円だったと思う。
拝観料:600円。
・唐招提寺
私はJR奈良駅からバスで唐招提寺へ。
唐招提寺からは薬師寺へ行って、近鉄西ノ京駅から近鉄に乗りました。