さすが京都。さすが、都。
伊勢神宮はもちろん三重県です。近畿地方を超えて、中部地方へ。
伊勢神宮との間を京都から日帰りできたのよ。そりゃ、宿泊して、もうちょっと見たいところはあったけれど、駆け足の伊勢参りができるのかー。ということで。なんとも便利ですね、京都。往復の話は別の記事にまとめます。
伊勢神宮は、外宮と内宮があります。どっちも行こうぜ。
外宮
近鉄の伊勢市駅に着いたら、目の前に内宮行きのバスがあって、先に外宮を回ってからだったので飛び乗りました。
橋を渡ります。

ああ、暑い。と思うけれど、すぐに森の中に入るので結構涼しいんですよ。

末社はいくつもあって、楽しいねえ。
伊勢神宮は、今でも式年遷宮をされるので、こっちが次に建てる場所ですね。

今の本殿はこんな感じ。外からなら撮影可能。

立派ではあるけれど、色も塗らないし。
同じく今でも式年遷宮をされる出雲大社と比べても地味?って思っちゃった。しかし、そうじゃないんだよ、実は。
せんぐう
休憩所の奥に「せんぐう」という式年遷宮についての解説コーナーがあります。入場料大人1人300円。

撮影禁止なんだけど、式年遷宮ごとに作る捧げ物の、古いものが置いてあって、解説があります。
ほらほら、本殿が素朴な感じだから、捧げ物も一見素朴に見えるようなものなのかと思ったら、そんなことはなく、贅を凝らした大太刀なんかもあるんですよ。
大太刀ですよ。日本刀というと、湾曲した刀を思い出すでしょ?
それよりも古い、まっすぐでもっと長いタイプ。小柄な蘇我馬子がさしていて物部守屋に「家に射られた雀みたい」って笑われた、あれ。
そして、20年に一度の式年遷宮を行うことによって、建物だけではなく、捧げ物についても技術や技能が伝承されます。かつては、捧げ物は尊いものとして下げられたものは地中に埋められたり、燃やされたりしていたそうですが、今は資料として保存してあるそうです。職人さん方も減ったでしょうし。
伊勢神宮の聖性とは、作りかえることによって職人の技術や技能を保つというところかもしれない。
「せんぐう」をでたら目の前に内宮行きの臨時バスが出ていたので飛び乗りました。
週末なのもあるのかな。臨時バスも出てたけれど立たなければならないほどではなかったんですよ。
内宮
外宮よりもこっちの方が人が多かった。宇治橋。よく「伊勢神宮」からの中継で出てくるところだな。

この宇治橋も式年遷宮に合わせて、架け替えるようです。
で、五十鈴川。これが本当に良い。御手洗場と言って、かつて桂昌院(徳川綱吉の生母。京都や奈良のの大規模な神社仏閣でこの人の支援がなかったところはないのでは?というくらい出てくる)が寄進したという石畳があるのだけど。

今は下水も完備されてるから、上流からの汚水がそのまま垂れ流されることもないのでしょうけれども、なんとも初夏の日差しに美しかった。
さて、本殿へ。

外宮と異なり、内宮は少し高いところに作ってあるのね。もちろん、中は撮影禁止。
姉さんは、建築様式の話がしたい。
これ、神明造です。
出雲大社とは上に突き出た角(千木)の切り方が違う。出雲大社が縦に切るのに対して、伊勢神宮は横に切る。これは、男神か女神かの違いとかいろいろいうけれど、月読宮でも全部横に切ってたから、そういう問題でもないんでしょう。
縦に切る方が水が染み込んで痛みにくいだろうから、60年に一度式年遷宮をする出雲大社では縦でないと維持が困難。20に一度の式年遷宮をする伊勢神宮では横でも構わない、ということかなー。って想像です。wiki情報ですが、千木が屋根を突き破る形だと雨に弱くなるらしく、千木をつけたものの多くは置き千木らしいんですよ。
式年遷宮を定めたのが天武天皇、第一回目の式年遷宮を行ったのが持統天皇と言うけれど、その時代の建築様式が、木造建築として完成されていたかというと、また違うんでしょう。ひょっとすると、建て替えることを前提に、天武持統時代から見ても古来も建築様式を取ったのかもしれないしーって、想像するのが楽しいわけよ。
ご参考までにどうぞ。
- https://www.isejingu.or.jp/
- https://izumooyashiro.or.jp/
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E6%9C%A8%E3%83%BB%E9%B0%B9%E6%9C%A8
おかげ横丁
バスを降りて、人が行く方向にあるのが、「おかげ横丁」だったんでしょう。ここはごった返してた。ちょうどお昼の時間なのもあってねえ。
姉さん、「名物にうまいものなし」の代表だと言われる伊勢うどんを食べる気満々だったんだけど、早々に退散しました。
五十鈴川の川縁
帰りは、おかげ横丁の裏手にあたるのかな。五十鈴川の川縁を歩いた。ここも人が少なくなかったんだけど、感じが良かったよ。

バス停に行くと、どこかの駅に行きそうなバスだったので飛び乗ってみた。姉さん、あんまり気にしない。
月読宮
バスに乗ってると、森が見えて、あー!?これは何かあるのでは!?と思ったら、中川町だったかな。のバス停で、月読宮へは、というので、降りてみた。
月読宮は、伊勢神宮の別宮の一つです。だからこっちにまとめてるんですけれども。
私は倭姫の方に興味があったけれど、森が呼んだから仕方がない。
いやー、これがまた良い。

森と言っても、そりゃまあ、自動車の音が聞こえるくらいのものでしかないから、林かなあ。
どこかしら、人の気配はありますが、暗いの。
日中、それも真昼間ですからね、恐ろしげな暗さではないですよ、もちろん。

太陽神・天照の伊勢神宮って、明るいんです。特に外宮には木々の中を歩けるようになってるんだけど、明るいの。
それに対して、月読宮は、暗いの。いやー、太陽と月ですよ、本当に。
そう見える、そう感じるのは、おそらくこちらの方が遥かに人が少ないこと。そしてもう一つ、伊勢神宮の方が、木と木の間に光が入るというか、樹々の密度も低いんでしょう。それもまた、空間演出なのかなーって思ったの。
日本の神話の中では、月読はド派手にやる末弟の須佐男とそれに手を焼く天照のおかげで地味じゃないですか。ひょっとしたら、後に他所からやってきた神(出雲由来かねえ)の、須佐男に物語を奪われたのかもしれないなあと思ったり。
知らんけど。
月読宮は、五十鈴川駅から近いよ!ただし、月読宮でボワーンとしてしまったせいで、時間がなくなったんだよ。この日は詰め込みすぎました。