伊勢神宮と言えば、忘れてはいけない、伊勢の斎王(斎宮)。伊勢神宮を回ってから次に行ったのがここ。
源氏物語にもでてきます。六条御息所が、嫉妬のあまり自分が生霊になって葵の上を…というのに気づいて、娘(東宮のまま亡くなった皇子との間の娘)が朱雀帝(源氏の兄)の、斎宮になったのを良い機会と、伊勢に降ります。その前に源氏と別れるのが竹林の小径のところの、野宮神社ですよ。
この斎宮は、朱雀帝が弟の冷泉帝(実は源氏の子)に譲位したのに伴い、都に戻ります。源氏は父親代わりになってその人を冷泉帝の女御にして「斎宮の女御」と呼ばれるようになり、のちに立后して中宮になるのですけど、これが秋好中宮です。
壬申の乱の後の飛鳥時代の大来皇女から、室町時代に絶えるまで、伊勢神宮には歴代斎宮がいた。
伊勢の斎宮と言いつつも、いたのはここ。
伊勢神宮からはかなり離れてます。実にのどか。
近鉄斎宮駅なのだけど、この雰囲気。無人駅なのよ。逆光だったからかなりキツく色調調整してます。
その、すぐ先に「斎宮」の建物の復元があって、しかも道路は平安時代の道路の復元です。
「斎王まつり」というお祭りが翌日にあるようで、準備をされておられて、ほぼ建物も見ることができませんでした。お祭りで人が多いのはこのご時世ではかなりいやだと思って、その前日もしくはその翌日にするかと考えてたんだけど、あんまり大規模ではないのかな?
いつきのみや歴史体験館
駅のすぐ近くにあります。
時間がなくて早足で通り過ぎるしかなかったけれど、結構面白かったよ。多分、社会見学の小学生が来るようなところなのではなかろうかと思うんですが。
ほら。ジャーン。
寝殿造の建物なんだもん。京都で散々寝殿造の建物を回ったけれど、回り廊下まではいけても中にはなかなか入れてもらえないし、ほら、お寺の中でも一番神聖な建物だったりするわけよ。
中でじっくりと「空間」を味わうことはできないんだもん。
ミニチュアもある。
外から見ると、風雨でこんな感じになってます。
入場は無料で「体験」にはお金がかかるようです。
で、なんだこりゃ。
水田は、古代米を育てておられるんだそうですよ。
実はしまかぜでピューっと通り過ぎるときに、この「斎宮」の文字は見えたのだけど、……って気分になったのは事実。
ダサピンク様式?
まあいいや。それよりもこっちでしょ、こっち。
これねえ、当時の1/10で建物を再現してるんですよ。
わーお。左側に人がはっきりと写ってて切ってるんですが、真ん中あたりに人がおられるのでサイズ感がわかりますでしょうか。
ガリヴァー at リリパット みたいな。
本来は、ここから徒歩15分の「斎宮歴史博物館」に行きたかったんです。最後の写真が16時だったからねえ。駅前にタクシーもないんだけど、16時半が最終入場なので滑り込めそうだったんだけど、今度は帰りの特急に間に合わないのよ。こっちは変更可能だったけれども。
https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/saiku/index.shtm
とにかく、大和八木まで出れば京都行きへは結構遅くまであるのも知ってるんだけど、京都からちょっと遠くに来すぎてるでしょう。京都までの直通を買ってたので、寝過ごして乗り換えを失敗する可能性がないんですよ。近鉄は気持ちよく揺れてくれるから、疲労もあってうつらうつらと気持ちよくなるから。これよりも遅い直通はないので、直通に乗りたかったの。