平安京にまつわる世界遺産の中で、一番難易度が高いのではないかと思うのが、ここ、西芳寺。苔寺です。私の場合は、天気にもよるし。気分にもよるので難易度が上がる。
いけないのではないかなと思っていたけれど、行けたからこれで京都・宇治・大津の世界遺産は全コンプ。(スタンプラリーはオススメしない)
完全予約制ゆえに人が来る
京都は、このときは人が少なかったけれど、ここ10年くらいで本当に観光客が増えた。特に、外国人観光客ですね。しかし観光公害とも言われたのは、70年代くらいからだったらしい。
往復はがき…なんてことを、行き当たりばったり出たとこ勝負無計画派の私がやるわけがない。
前日までにオンライン申請するの。
http://saihoji-kokedera.com/top.html
往復ハガキの人は1人3000円。オンラインの人は1人4000円。それはシステム利用料として妥当ということでしょうか。
この面倒な一手間が…人を呼ぶらしく…。この日は幸い平日だったから、前日でも予約できたっぽいんですよ。このご時世に、ですよ?
支払いは当日、現金です。時間までに並ぶんだけど、姉さんそんなに早くに並んでたわけではないから、入るときの様子を見てたわけ。「みんな予約してるの?当日券おいくら?」となんか札束を見せつけて生きていく感じの押し出しの強い人にも、にこやかにピシャっと「完全予約制でございます」とお断りなさってました。
仏の前ではみな平等…。
無計画派にもいろんな流派があるらしく。姉さんの無計画な旅というのは入念に調べ上げた上で、思い切って切り捨ててみたり取り入れてみたりする派。
大して調べずに現地で交渉してなんとかしよう派は要注意。
写経から
4000円の中には、1000円がシステム利用料。2000円が庭園保護費用、1000円が写経費用という感じ。出る直前では、お昼休み前で、次が入らない時間だったからね。
写経してから巡りました。
建物よりも、お庭
この土地は、聖徳太子の別荘があったとか。
行基の開山とか、弘法大師とか、法然とかすごいネーミングが並ぶけれど、なんかまあ…ってことです。
聖徳太子も行基もわからんけど、空海や真如法親王は来たかもしれない。
そこじゃなくて、室町時代に夢窓疎石の作った、回遊式庭園で、禅寺式の庭園の祖になったのだというところです。金閣寺も銀閣寺もここを参考にしたという話。
明治維新の功労者の1人の、岩倉具視もここにいたことがある。
こんな感じだったら、ふーん。でしょ。
これくらいなら、唐招提寺だって…でしょ?唐招提寺は別格なんだけど。
本当に回遊式庭園なんだってば。
これが、空海が放生会を行ったという、黄金池。
ほらほら、石作りの橋です。森じゃないんだなあ。
なんとなく、「もののけ姫」の最後の方のシシガミ様の首を帰すところみたいだけどさ。
夢窓疎石は枯山水で作っただろうけれど、いつしか苔むすようになり、西芳寺は苔寺と呼ばれるようになったというわけ。
夢窓疎石が見たら、「良いのでは?」って言うのではないかなあ。
もう一つ、枯山水の庭園があるのだという話だけど、現在非公開。
で、何が良いってね。
苔。