今回奇古堂へ行ったのはほんの偶然であった。2011年にここのお店で私の行動範囲でここのお茶を扱うお店があることを教えてもらい、そこに通っていた。だから2015年11月・12月は別に行かなくても良かった。
まず、出発したところは灰色の街・基隆である。
台鉄に乗り、台鉄弁当を食べながら移動した。
いわゆる、日本の車両と変わらない、綺麗な区間車だった。
女性専用車両というのは、日本だけではない。「日本ニシカー」とかいう被害妄想の男たちに見せたいね。像としてはお気の毒な方々で台湾については「親日国デー」というに違いないと思ってるから。
台北までいくのか、それとも松山まで行くのか、と考えていた。ふと「南港」という駅名があるではないか。南港?板南線という、台北のMRTがある。私は「青線」と呼んでいる。
その板南線は「板橋(ばんちゃお)」と「南港」を結ぶので板南線である。「南港」?日本の場合はきっと駅が近くにあるんじゃないかと期待できる。JRの蒲田と京急の蒲田みたいに離れていてもそれほどでもない。
しかし、ここは台湾だ。高鉄と台鉄の駅名と場所がほぼ一致しているのは台北駅だけではなくて?
あわてて、Google Mapsで確認すると、台鉄南港駅とMRT南港駅は隣接している。
だったら、そちらの方が楽だ。だったら、忠孝復興で文湖線に乗り換え、さらに大安で淡水線に乗り換えて、大安森林公園へ行こう。そうすれば、意翔村に行ける。
そう思って南港駅で下車した。
台北市内では、台鉄も地下を走るから楽しくないのだ。
台鉄を出る。
なんの変哲もない。
さんざん台湾の標識の下手さを指摘しているのだが、問題なくMRT南港に到着した。
あ、14:02なのがわかるね。
で、だ。文湖線は高架だ。新交通システムで車両も小さい。それは前日忠孝復興で乗り換えて剣南路までいってミラマーに行っているから知っている。
なのに、だ。
ん?
私は何も考えずに歩いていると駅の外に出ていた。おっと。改札を出たのか。ふむ。だったら、奇古堂に行きましょうか。
となったのが上の写真である。
奇古堂があるのはハワードプラザホテルである。復興南路を南下して仁愛路との交差点にホテルはある。
Hotels.com ザ ハワード プラザ ホテル 台北 (台北福華大飯店) (The Howard Plaza Hotel Taipei)
ずっと横に茶色い模様の高架が走っているけれど、これが文湖線。
まだ日本語世代のご主人が出ておられた。今回は奥さんもおられた。
「お茶を始めたのは僕じゃないんだよ。家内なんだよ」と奥さんにもお茶を入れていただいたりした。
まあ、ここは「うるさい」。とってもうるさい。いろんな意味で「うるさい」ところだ。そこまで含めて楽しむ気持ちが必要なところだ。
茶葉だけよこせや、というお店ではないということだけはご注意を。ご主人とお話をしながら飲む、というところだから。
今日は台北駅から野柳へ行き、基隆へ出て南港で乗り換えたんだ、というと褒められた。ご主人も単純往復は嫌いだ、とか。私の故郷の話とか。私が日本で行く、ここのお茶を扱っているお店の話。
そんな話をしながら、時はたち、私は文山包種茶を買った。
900元。
これから何しようかと思ったけれど、ここからなら大安まで歩いて淡水線に乗れる。行きたいのに、ここのところ行けてないところが一つあるのだ。
双連。
双連へ行こう。
私は復興南路をそのままま文湖線沿いに大安駅まで行った。予定通りのような予定通ではないような。
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